私はこれまで、投資やお金に関する本をたくさん読んできました。裕福とは言い難い家庭に生まれ育った私は、金持ちに対する憧れがあり、何とか自分も「金持ち」になりたいと思い、手当たり次第に「金持ち本」に飛びついたのです。こうした「金持ち本」を、おそらく私は、数百冊は読んできたと思います。そうしたなか、最初に感銘を受けたのは、『金持ち父さん 貧乏父さん』(ロバート・キヨサキ)です。そこには、いままで考えたこともなかったような、お金に関する知識や考え方が書かれていました。この本では、主人公の実の父親(貧乏父さん)と、親友の父親(金持ち父さん)を比較しながら、金持ちと貧乏人の思考や行動の違いなどが物語風に展開されていきます。エリート公務員である主人公の実の父親は、いつもお金に困っている「貧乏父さん」です。その一方、主人公の親友の父親は、大した学歴もないが、ハワイで最も裕福な一人となった「金持ち父さん」です。このふたりの「父さん」を対比させながら、金持ちとはいかに考え、そして行動するのかを、非常にわかりやすく教えてくれる名著となっています。たとえば、「貧乏父さん」は子供に対して、「一生懸命勉強しなさい。そうすればよい会社に入れるから」と教える一方、「金持ち父さん」は子供に対して、「一生懸命勉強しなさい。そうすればよい会社を買えるから」と教えます。あるいは、「貧乏父さん」が「私にお金がないのは子供がいるせいだ」と言う一方で、「金持ち父さん」は「私が金持ちでいるのは子供がいるからだ」と言うのです。このように、金持ちと貧乏人とは、そもそも考え方が大きく異なり、それが両者を「金持ち」と「貧乏人」に分けることになるのだと教えてくれます。そして、「金持ち父さんの六つの教え」を読者に対して教授していくという展開となっているのです。たいへん面白い本ですが、この本を読んでいく中で、お金の初心者が最も注目しなくてはならない本当に大切な教えは、実はひとつだけなのだと気づきました。次回はそのひとつの教えについて、紹介したいと思います。

投稿者

むくすけ

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